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【お隣の天使様】真昼から周へ|膝枕の夜に綴る「究極の無防備」のラブレター|No11

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天使のような少女が眠る少年の頭を優しく撫でながら見守る、淡いピンクと紫の光に包まれた幻想的なイラスト。 ポエム
心を許した瞬間だけ見せる、天使様の究極の無防備な優しさ。

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M i d n i g h t   D i a r y

究極の無防備
― 夜のしじまに、寄り添うふたつの呼吸 ―

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夜が、しずかに更けてゆきます。

窓の外には、ささやかな街の灯。
そのひとつひとつに、誰かの夕餉があり、誰かの安らぎがある。
けれど、ここにある灯りは、世界中のどこにもない、ただひとつのもの。
ふたりだけが知る、小さな部屋の、やわらかな光です。

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一、ささやかな約束

成績の発表された日。
彼の順位は、六位でした。
ひたむきに机に向かい続けた、その横顔を、私はずっと見ていました。

「十位以内に入れたら、
 何でも言うことを聞いてあげますよ」
そんな約束を交わしていた、あの日のこと。

彼が、ためらいがちに口にしたのは、
膝枕、というささやかな願い。

不器用な人。
誰よりも誠実で、誰よりも、自分に厳しい人。
そんな彼が、私の前でだけ見せてくれる、小さなわがまま。
それが、どれほど愛おしいものか――
言葉にしてしまえば、こぼれ落ちてしまいそうで、私はただ、微笑むことしかできませんでした。

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二、膝の上の、しずかな夜

夕食の片付けを終え、夜が、ふたりのものになるころ。

ソファに腰を下ろし、自分の膝を、そっと叩いて誘います。
彼は、少しだけ顔を赤らめながら、ゆっくりと、私の腿に頭を預けてくれました。

薄いタイツ越しに伝わる、確かな重み。
そして、ほのかな温もり。

耳かきを、そっと滑らせます。
痛くないですか、と尋ねれば、
「気持ちいい」と、力の抜けた声が返ってきました。

普段は決して、自分を委ねることのない人。
その人が、今、私の膝の上で、すべての鎧を脱いでくれている。

胸の奥が、しずかに、しずかに、揺れていきます。

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三、究極の無防備

やがて、耳かきの音も止み、
私の指が、彼の髪を、やさしく梳いてゆくころ。

規則正しい寝息が、聞こえはじめました。

葛藤していた理性の糸が、ほどけてゆく音。
それは、夜だけが知っている、ひそやかな音楽です。

覗き込んだ寝顔は、あどけなく、
学校では決して見せることのない、無防備なもの。
世界中で、私だけが知っている、この顔。
特等席で独り占めしている、この時間。

ささやかな、けれど確かな、優越感。
そして、それよりもずっと深く、胸を満たしてゆく、愛おしさ。

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四、似たもの同士の、安全基地

かつて、人を信じることに、傷ついた人。
かつて、人に愛されることを、諦めた人。

ふたりは、よく似ていました。
だからこそ、お互いの前でだけは、
弱さを、ためらいなく曝け出すことができるのです。

言葉ではいつも、
「私がいないとダメになってしまいますものね」
そう、からかってみせるけれど。

本当は、彼がいなければ、
駄目になってしまうのは、私のほう。

彼の穏やかな寝息に包まれているうちに、
私もまた、まどろみの海へと、しずかに誘われてゆきました。

夜は、ふけてゆきます。
ふたつの呼吸が、ひとつのリズムで、重なってゆきます。

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五、朝の光のなかで

朝。

目を覚ますと、私は、彼のベッドの中にいました。
彼は、ソファで眠っていたのです。

照れたように、けれど誠実に、彼は言いました。
「他意はない。何もしてない俺に感謝してほしいくらいだ」

不器用な、その言葉のひとつひとつが、
夜のあいだに彼が私を抱き上げ、運んでくれた、そのやさしさのすべてを物語っていました。

人を信じることに臆病だったふたりが、
誰にも明かせない無防備を、お互いに預け合える場所。

それは、もう、どこにも失われることのない、
ふたりだけの、安全基地

朝の光が、彼の寝顔を、そっと照らしています。
私は、しずかに、心の奥で誓いました。

これからも、ずっと――
甘やかし、甘やかされる関係でいられますように。

夜が明けて、また、新しい一日が、はじまります。

――おやすみなさい、そして、おはようございます。

世界でいちばん、大切なあなたへ。

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